2007年7月12日 (木)

「ぬれて」

梅雨らしくない日々が続けば、ご機嫌伺いのように雨が来る。

昼休み。

家に着くまでは小雨程度だったので、安心して自転車でひとっぱしり。やあ大丈夫だった?、と彼は笑う。窓にかかる雨を見ながら、ひどくぬれてるよ、と彼が私の頭にタオルを載せて、勢いよく動かし始める。柔らかな汗のにおい。昨日セミが鳴いていたよ、夏だね、と短く話した。盛りに向けて季節は走り出していた。彼のよく動く腕を見ながら、そこに光る産毛から目が離せない。体の内側に、なにかの力が蠢いている。

帰りはうって変わってドカチャカと叩きつけるような雨脚。やっぱり精子飲んで仕事だなんてフトドキな真似をしたからか、と雷神にお詫びする振りして、7月も半ばだった。仕事先までは、まだあとすこし、かかる。

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2007年7月11日 (水)

「なぜ孤独にみんな、なれてしまうの?」

 明けない夜はない、やら、夜明け前がいちばん暗いだの、励ます言葉は多々あれど、それだって、あんた、暮れない日はないし、夕方になったらカラスがないているじゃないか、そんな風におもって、待ち行く人を長い間ずっと眺めていた。まるで対岸の風景をみるみたいに、肩を寄せ合う人々に目をやって、しばし無関係。ひねくれて尖った目つきをするほどもう若くなくなってしまえば、あとはただ、小さな微笑が浮かぶばかり。愛した男を捨てて捨てられただ一人。そんなことをぼんやり考えていた。

 ほら、みて、と私は服の裾を短くひいた。

 白っぽい、朝の池袋はむやみに間延びしていて、生ぬるいあくびがよく似合う。午前よりも昼下がりに近い時間をそんなところで歩いてれば、入り口兼出口から吐き出される二人連れに遭遇することになる。外にでてもなお身体を密着させているひと、面白い映画でも見てきた後のように快活な二人、ねっとりとあっさりの温度差が著しい組み合わせ、とか。なかでも印象的なのは、出てくるのも別々なら帰るのも別々、軽く挨拶して離れていくひとたち。彼はちょっと眉をあげると、ずいぶんサバサバしているんだね、といった。

「きっと、彼らはセフレかショーバイな方なんじゃないかな」
 なるほどね、と頷いて。水をたたえたような表情の、若干お疲れ気味に見えるその女の背を見送りながら、私は既視感を覚えていた。つい何ヶ月か前は、私もあんなふうに別れるのが当然だとおもっていた。別々にシャワーを浴び、身体を重ね、どこか澄んだ意識で、私の上で動く男を見ていた。読点が打たれれば、今しがた知り合ったような顔で言葉を拾いながら会話して、外へでればまた見知らぬ人となる。誰かと身を寄せ合って、手のひらにはぬくもり、そんなものとは無縁であるのが当たり前で。感慨は走馬灯のようにぐるぐると、いつまでもまとわりついてくるから頭を振って彼を見る。爾来ずっと微笑んでいるので、どうしたの?と尋ねてみれば、いやね、と鼻を指でこすって。前にいるカップルみてよ。いわれるがままふと見れば、手をつないで、なにかを話しながら笑っている二人。
「俺さ、昔ああいう人を見ると、俺とは関係ないけど、幸せになっておもっていたのね。いまこうして見れば、ああわかるよ、俺もだよって声をかけたくなる。それが不思議で、いいなって」

 彼は私へかがみこむようにして、目の奥を覗き込んだ。手のひらには暖かい感触。彼の手をなぞる。ゆっくりと私の手は包まれていく。口の端に浮かぶ静かな微笑を見ながら、ゆく川の流れについて考える。お昼ご飯なに食べようか、と私も笑って、みる。

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2007年5月31日 (木)

リメンバア・ミィ(ふつうならそんなことしないよ。)

ここのところ眠れないのだ、とミッチェルに話した。手羽先の脂でぬめる指先を舐めながらそんなことをいっても大して説得力が無いのは分かっている。スコスコし過ぎだよ、とあっさり返されて「はぁ」としかいえない自分がかなしい。

どうも最近、誰からもやわらかい扱いを受けていないものだから、草木がしおれるようにゲンナリしている。なんとなくしっくりこない。たぶん大きな要因として彼に冷たくされているというのがあるのだが。目を見ずに会話するようになって、果たしてどれほどになるのだろうか。彼は私を捉えない。行きも戻りも自由で、それは放牧なのか放逐なのか。私には触れようとせず、電話にもでない。メールの返事もない。隣にいたのは、誰だったのか。

だが果たしてそれが事実なのかとなるとひどくあいまいで、不確かだ。もしかすると、梅雨の訪れとともにおそらく私が鬱に襲われているだけなのかもしれない。悪夢と現実がない交ぜになっているだけかもしれない。だいたい今日が何日で何曜日なのかも、実際のところおぼろげでよくわかってないのだし。

新しいのができて以来、自分が決めているやるべきことをまるで放棄してきた。例えば毎日映画を見るとか、毎日ジムへ行ったり走ったり、あるいは菜食主義(というかマクロビオティック)とか。やるべきことをやらずにいる日々は相手を恨むよりも自分に対する情けなさへの悔恨へ還元されるだけだ。蓄積されたユーツは私の喉元を締め上げ、明け方、日が窓から差し込む前に、強制的に眠りから嫌な汗と共に引き戻す。浅くクツクツと燻られるような眠りよりは、ひたすらおき続けているほうがましなのかもしれない。さきへさきへとすすみながら、道がただ袋小路へとつながっていることは熟知している、でもそこにしかいけないとしたら、さてどうしたらいいのだろう。

おととい、友達から手紙が来た。近況をアッサリと記した最後に「いますぐにでも全てを捨てて旅に行きたい気持ちだ」と書かれていた。私もどうやら伝染したのか、同じような気分の中に居る。どこへもいきたくないから、どこかへいきたいのか。どこにもいけないから、どこかへいきたいのか。さて、わたしがきえてしまっても、リメンバア・ミイ、あなたは私を思い出すだろうか?

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2007年5月10日 (木)

火曜の夜 君と帰る(ひかって)

都庁をまわって彼と帰った。

友達の、少し早い誕生祝いはなんとなくわやわやと闊達な時間とともに通り過ぎて、紹興酒も入れば気分よく、何曲か歌って外に出れば、湿気がいつもより多め。夏ほどむしむしするわけでも、梅雨のようなじっとりとねめつけるでもなく、5月の夜に柔らかく抱かれているようだった。街灯が膨らんで見えた。

駅までの道のりを、一駅遠回りすることにした。新宿西口から京王プラザ、都庁へというコースは、初めてであったとき歩いた道行だ。懐かしいと振り返るにはまだ早く、昨日のようにはもう思えない、今がそういう時期だから歩いてみたいというのもあった。夜がこんなにもしっとりと寄り添ってくれるのだから。

数ヶ月前は風が身を切るように私たちの間を通り抜けていったが、今夜はうってかわって穏やかな顔をさらしている。手をつないで、二度と戻らない時間を見つめながら、あのときと同じように。深夜に近いせいか、人通りは少ない。あの夜は私たちぐらいしかいなかったのに。

私の唇は強引に押し開かれる。彼の舌は容赦なく侵入し、内部から破壊しようとするかのように暴れまわり、私を食いつくそうとする。ガチガチと歯がなるような行為はずいぶん久しぶりだ。私を上向かせ彼は体ごとのしかかるようにして、さらに入り込もうとする。舌が吸い上げられる。引きちぎられそうだ。彼のと絡み合う。口の端から唾液が零れ落ちる。私のか彼のか、もはやわからない。身体の力が抜けていく。抱き寄せられた彼の手のひらの温かみに安堵しながら、私はおちる。

こっちだったっけ?と不意に彼が手を離した。指さす方を薄くみる。破られた白日夢はすぐに風にあおられてまぎれてしまう。どしたの?ポーッとして、と彼は微笑みながらポンポンと軽く私の頭を押さえる。くしゃりと撫でられて私も笑った。こっちは通らなかったでしょ? 新宿住友ビルから都庁へ、さらにその脇をとおり、中央公園まで。

都庁から新宿中央公園へぬける道は、かすみがかって輪郭があいまいになっていた。すれ違う闇に飲み込まれそうな、そこへたどり着いたら、もうこちらの世界には帰ってこれないような気がした。彼の手を握り締める。彼はニ三度その手を揺らして、大丈夫だよと教えてくれた。不用意に場を乱さないようにしてゆっくりと歩く。なにかを起こしてしまいそうだ。なにかがなにかはよくわからないけれども。向こう側から二人連れが静かに歩いてくる。すれ違う瞬間、よくある怪奇話のように、私たちの何十年後かの姿だった、なんてことはなく、少し上気した顔の、40歳代のカップルだった。中央公園では寝る人スケボーキングを目指す人ぴったりと身体をくっつけある男女、よくある光景だ。あのときよりもずっと夜に近い気がして、二人。ベンチの上で寄り添う男女を見ながら、あの頃のわたしたちみたい、と顔を見合わせる。彼らにも、今日の夜が、意味のあるものであることを祈った。

あっさりと公園を出てしまうから、つい、なんにもしないのねと意地悪く。だって人が多いじゃないか、と微笑みながら、顔を近づけられた。柔らかい感触が唇に触れる。もう一度、確かめてから私たちは別れた。なにもかも、終わりなき夜がはじまる。そのことを熟知しながら、また、明日、と。

起きて、昼。私は暖められた埃っぽい空気にむせながら、季節の変化を思う。夏の近さに誘われれば、あの曲を聴くしかない。「Enter The Mirror」。焦がれるような懐かしさを感じながらもEnter The Mirrorに彩られた夏は、あと少し先だ。ラリーズは裸で、そして私たちはまだまだ先の見えない子供だ。

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2007年5月 9日 (水)

家男の落とし穴

前回の続き。

生まれて二度目に付き合った男は家男+姉もちな人だった。彼の場合、マザコンはどうでもよかったんだが、このおねえさんが大変な人で、一度お会いした際、私と話しながらこめかみが始終ヒクヒクしていてかなりひいたことが発端だった。彼女はなんというか、弟がいなければ生きていけない人らしく(後日こう宣言されたことが本当にあった)私は不倶戴天の敵、邪魔者以外の何者でもなかったらしい。おねえさんがメンヘルだと思ったそこのあなた、ビンゴですわいなそうだわいな。ともかく、彼女は彼に連日「あの女と別れろ」と迫り、母親に「私の病気が悪化したのはあの女のせいだ」といい、ついには心労で彼が倒れて胃潰瘍となってしまった。彼女は弟をつれ親戚の家にいき、しばらく雲隠れしてそのまま連絡を取ることを禁じてやり過ごし別れさせようと実力行使に出たようだが、彼が私と連絡を取ってしまい、仲が復活してしまうと、今度は我が家に押しかけてきた。彼の母親が私の家族に「ウチの息子を返してください!」と叫んだときには、なんていうか、現実がリアリティを失った瞬間を実感する羽目となった。そして怒涛のおねえさんはウチに電話をかけてきて前述した自分の工作を知りたくもねえってのに得々と御解説くださった挙句「別れるってつらいことですよねえ」とおっしゃられた。人間、失いたくないものにしがみつくときは手段を選ばないんだなと、そのとき思った。

今でこそ笑って話せるけれども、当時はひたすら親に申し訳がなく、親不孝をそのとおり歩むオノレがどうしても許せず、鬱になったりリスカしたり、メンヘル街道まっしぐらとなってしまった。ようやく復帰した今でも、どうにも付き合う男の「姉」「妹」という存在が苦手なのだが、なぜか付き合う相手には「姉」「妹」が漏れなくついてきてしまう。もちろんいいかたばかりなので、だんだんと悪夢は払拭されてきたが、あんとに庵さん、怖いのはマザコンよりも「姉」ですよ。いやもちろん「女の一念」が一番怖いのだけれども。ガクブル。

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2007年4月26日 (木)

叫んだからといってどうにかなるもンでもないし愛は

クリスマスに知り合って、その日のうちに彼は童貞を喪失し、以来今日までなんだかんだと疾風怒濤の日々。さて何人目にあたるのか忘れ果ててる私を向こうにまわした彼はといえば、ヨワイ30歳のその日まで、女体はおろか男女付き合いの経験が一切なく、そのマリーンズ小宮山投手似のコワモテ顔とは全く裏腹な、いわゆる乙男(オトメン:乙女心を所持した男子)として日々可憐に生きている人である。真顔で「なぜキミの事を考えていると時間が早く過ぎるのだろうか」といったりしつつもガンダムオタの鉄道ファンではある。

まあそんな身の上話はどうでもいいのだが、つまりなにがいいたいのかといえば、彼は「自分が好意を抱いている相手とつかず離れずの距離を保ったまま、なんとなく一緒に居る」という状態に馴れておらず、私はといえば、そういう「馴れてない」相手と一緒に居ることに馴れてない。そういうわけで行き違いはしょっちゅうだし、言葉が足りない、言い方が悪い、だのと言い争うことがたびたびある。その衝突の仕方が、互いの甘えゆえという「男女付き合いでよくある馴れ合い」の一環としてではなく、そもそもその甘え自体認識してない(未経験だから)ので、根本からなぜそうなのかと説明しなければならない。これが若ければお互い未経験、経験が少ないからとそれすらも新鮮であったりするのだが、ある程度(しかも片方だけに)経験があると「またか」というため息へ変換されてしまうばかりだ。“昔そんなことあったな”と柔らかい目で懐古するほどには年をとっていないというのも厄介だ。こっちは空気読めと思ってしまっても、その空気を読むに必要な経験値がそもそも足りないわけであるのだから、いっても仕方がないのだ。そんなことはわかりきっているのだが、疲れているとついつい反発する気力のほうばかりが沸き立ってしまう。しかしだからといって不思議と選択肢の中に(時々浮上するとはいえ)別々になるというのは生じない。メール上の行き違いをなんとか顔を見て話をすることで解消しようとする努力を図れる程度には、まだお互いの愛情があるということだ。相互理解へ到るための弁証法的プロセスともいえる、そういったイザコザは、互いの前提条件を身体に覚えこませるためには必要十分条件とはいえ、いささか面倒で、しかも非常に疲れる。

「寄って来るのは自己主張の強い“俺様キャラ”ばかりだ」と男友達に愚痴ってみると、「それはそういう相手を自分が求めているというのもあるでしょう」と冷静に返されてしまった。それは、まあそうだけど。基本的には来るものは拒まず(定員数1名)なので、えり好みをしているわけじゃないのだが。とはいっても、自己主張がなくナンでも君の好きにすればいいよといわれたって途方に暮れてしまうし、だいいち主張しあえず「文明の衝突」がない相手なんて、つまらない、とは思っている。卵が先か鶏が先か。どちらにしろ、何故この人と一緒にいるのかという問いを身体に抱えつつ、まだもう少し、ヤマアラシのジレンマは続きそうではある。

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2007年3月28日 (水)

わがままおとこマイハニー

どうやら私と付き合う男はわがままな性状を備えているらしい。もっとも男なんて本質的にワガママではあると思うけれども。

振り返れば見えてくる、なんてナットキングコールに言われなくても、つと思い返してみれば、どの男も自分の世界を持ち、他者と共有しようともせず、わかるやつにわかればいいと潔いと言えば聞こえがよいが、どなたもこなたも面倒くさがりで、人と接するのを些か(どころではない人も、中にはいたけれども)苦手とする人ばかりだ。つまりそれはとりもなおさず、私がそういう人間であることの証左なんだろう。

だからたいていの(生命身体の危険を伴うものでなければ)ことなら受け入れてしまう。別に愛い奴めなどとは思わないけれども、なにかいろいろ言われるとあーもう仕方ないわねえという状態になる。だが身勝手はイヤだ。

ワガママと身勝手は似て非なるものゆえ、区別しなければならぬ。ワガママは無意識から発露する媚であるが、身勝手は意識的に他者を動かそうとする甘えである。そういう意味でワガママは一つの愛情の証左と撮られることができるが、身勝手はコチラに対する思いやりのなさの証明としか受け取れない。つまりかわいくないのだ。そういう男は願い下げだ。過去のひとたちはワガママではあれども、身勝手ではないと私は思っている。

つまらないことでいい争いして、私が彼のいうことを理解できないと苛立ちを顕わにする。おそらくそれは原初的な支配欲からきているのだろう例えば「俺の言うことを聞かない」といったような。さすがにここまでくると身勝手だなとは思う。思うが、でも、こういう男ほどかわいいんだな。ちくしょうちくしょうとこぶし叩いている姿が目に浮かぶようだから。仕方ないわねえはいはいと唯々諾々となってしまう。もっともこういう男のつまらぬワガママやら支配欲やらを楽しめてしまうのは、そいつがてめえの男だからであって、それ以外の輩は普通に冷たい視線を送るだけだ。そんな義理はねえし。

まあそんでもってなにがいいたいのかというと、「かわいらし」と男のわがままを許すのは女の力量かってこと。いや、女の弱さだろうなあ。だからこそなのだろうか、すべてのオトコは可愛らしい。男のわがままほどかわいらしいものはない。

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2007年2月 2日 (金)

男は背が低いほうが良い

私は背の低い男が好きだ。

今までざっと考えてみても、175cm以上ある男と付き合ったことはあまりない。だいたい160cm前後の男のほうが多い。確かに今一緒にいる男は180cm弱で顔がマリーンズ小宮山投手(阿部寛はいってるけどでもチョーさん)というある種非常に嫌な組み合わせなヤツだけれど、そんな彼もぬいぐるみを抱いて寝るという話は内緒にしておいて欲しい。

とまれ、なんで私が小さい男がすきかというと、オノレが小柄であるというのがその理由としてまずあげられる。でかい男だと会話中「え!?」と聞きなおされることも多く、話すだけで一苦労なんてコントじゃないのだから。同じくらいの身長だと途切れることなく会話が続けられて良い。それに身体のサイズとちんぽのサイズは同一ではない。でかくても小さいやつもいれば小さくてもビッグなやつもいる。だいいち、でかけりゃいいのかって話でもあるし。閑話休題。

だから私が男を選ぶときは、顔も身長も、あまり関係はないのだ。もちろんちんちんなんて脱がさなきゃわからんし、また、サイズって小指でさえなければいいんです。愛情があればサイズは気にならない。でかいと痛いし。そんな話はどうでもいいのであって、つまり、背が高くなきゃ絶対にイヤだ、なんつう女はおそらくある種のコンプレックスから来ているんだろうなあと思う。かっこよくなきゃイヤだという女に限って顔か性格がアレだったりするわけだし。

それよりも背が小さいということでコンプレックスに自縄自縛となっているほうがよほど恥ずべきことだ。お前はそれしか売りが無いのかといいたくなる。カワイソがられたがっている男ほどうざくて嫌なものはない。開き直って自信をもって女を口説けば結構うまくいくものじゃないかね。私の、経験上から言って。

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2007年1月30日 (火)

彼が生きる小さな世界

彼は日々、小さな世界で生きている。

元々、私が彼を知ったのは、web上で載せている路上観察ネタからであり、出発点がそもそもそんな具合だから、彼の感じる日々の喜びが小さくささやかなものであるというのは当然の帰結かもしれない。

スピードがさ、違うんだよね、とポルコ・ロッソくんはいう。
「面白いのは、ものすごく速い人とものすごく遅い人のコンビだからある意味絶妙といえるんだよ。つまり中途半端にずれていると落差がつくんだけど、一周速いのか一周遅いのかあるいは両方なのか。どちらにしろ結果同じところにいるっていうのがさ、すごいとおもう」

私もそう思う、と同意してみる。ときどきいらいらするよ、と付け加えた。「でも結局そういう風に思ってしまったら“負け”というか、私は彼のその独特の速度が好きになってわけで、そこを否定してしまうことになるでしょ?だからイライラすると自己嫌悪に陥る」

ごちそうさま、と声を上げてポルコくんは笑う。本能なんだよね、と気にせず続ける。

「私もいい加減かなり感覚的な人間だと思ったけど、彼には負ける。彼には感情も無くて、ただ快不快原則、それに従って動いている。だけれども無節操ってわけではなくて、“少年の純情さ”を堅守しつつ、しかもあの年で自覚的に。そこが凄い。私なんてロジックで動く、非常に論理的なツマラン人間であることがよく分かったよ」
それはどこか敗北感に似ていた。勝つ気なんて、元からさらさらないけれど。

この間、俺の髭が枝毛になっている画像送ったでしょ?と彼からメールが来た。メールには小さな毛で白い紙を引っ張っているようなフシギな画像が添付されていた。髭枝毛、面白いからとっておいたんだけど、今日、それがかなり吸着力があるってことに気づいたんだ、こんな風に紙に吸い付いて結構丈夫で容易にはとれないんだ、でね、と彼の文章は続く。
「多分自分は、対不特定多数あるいは対誰かと、対峙したり議論したりというのがすごく苦手で、おそらくできないんじゃないかとすら思う。自分の“星”は、こういう小さな発見を隣にいる誰かと分け合って生きていくことだと、なんとなく啓示を受けたんだ。」文章は、ボクはこんな人間だけどどうかよろしくね、と締めくくられていた。

彼はかそけき音へ絶えず耳を傾けながら生きている。はたから見ればそのちっぽけさは哂う対象にすらならないものだろう。だけれどもそれはあの粘菌の世界のように、ミニマムだが驚くほど芳醇で多様な広がりをみせ、そして深い。私は彼と顔を寄せ合ってその世界を見つめていきたい、とふと考えた。

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2007年1月16日 (火)

馬鹿だ馬鹿だ私は馬鹿だマンコ丸出しなお馬鹿だ

つまり週末ごとにサンパツ抜きあうような状況ってわけ。

怠惰にこもって出し入れ出し入れ。股関節の痛みと精子のにおい漂うナニとともに朝目覚める。覚えてるのは天井だけなんて今過ぎゆくのはそんな日々。

さていいのか悪いのか。こうなってくるとツマラン疑心暗鬼のようなものが生まれてくる。これは女の性(性と書いてサガと読む。範馬刃牙仕様)というかなんというか。いわゆる「私と会っているのはセックスしたいそれだけだからでしょ!」キーキー金切り声上げて無い眉尻をつりあげてみたりみなかったり。

そんなことを男に聞いてもねえアータ「そんなことないよハニー、僕が愛しているのは君の肉体(と書いておマンチョと読む。詠み人知らず)じゃなくてキミの精神だよ心だよ頭脳だよ知性だよ知識だよ」と代替部分を列挙されるごとに、ああなるほどおまんまんだけなのね、と当方納得するわけです。

人間ってカナシイねえ。セックスしなきゃいけないからだよ、とはジョージ秋山御大の言葉だが、まさにその通り。カナシイケド美しいよ、とずるり引き抜かれた後の空洞を晒しながら、今日もアタシは手羽先をバリバリと食らうのであった。

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2007年1月10日 (水)

振られた

そういうとき、私ならどうするだろうとふと考える。

そんな経験は腐るほどありますので(いってみたいな未経験)黒歴史からひきずりだしてくれば、過去問より傾向と対策を導き出すのは造作ないことだ。そんなこんなで思い返せば、いつだって大事にしているのは、どんな場合でアレ、相手のことを悪くは言わないということだった。

自分へ問題の論点を帰結させるのは、いたずらにだめんずを引き寄せるだけなのかもしれないけれども(嗚呼都合の良い女)、それでも自分のプライドをかけて、私に足りないところがあったからいってしまったんだ、と思うし、そう思いたい。相手の問題をあげつらうのは簡単だし、いくらでも指摘できるけれども、だからこそ、そこは触れずに内省したいのだ。美化する必要もないが罵る必然もない。原因はただ自分の至らなさ、ゆえ。

まあそれも結局は、自虐的なヒロイズムに酔っているだけかもしれない。けれど。

でもやせ我慢だろうがなんだろうが、私は矜持を遵守したい。幸いにして現在は赤黒くひりつく痛みについて考える必要のない状況ではあるけれども、それも実際のところいつまで続くのか分からない(努力はするが)わけで、今この時点で既にある程度の心構えを準備してしまう私は、もう「アイ」という共同幻想の中に埋没してただひたすら惰眠をむさぼり甘受できるほど若くないんだろう。

いってしまったアナタの背中は美しく輝きに満ちている。見とれてしまうから私はいつだって、追うことすらできない。

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2007年1月 9日 (火)

アグレッシブ童貞論(または40歳の童貞と17歳の素人童貞と60歳の疲れマラなら70歳のバイアグラを選択すべきよね)

いつまでが童貞喪失適齢期なのか、愚かな私には皆目見当がつかないが、おそらく25歳~30歳頃までキーピングバージンボーイであると珍しい部類なのかもしれない。そのぐらいになると二種類の童貞に区分されるのではあるまいか。結果としての童貞か目的としての童貞か。このあたりは受動的な童貞か能動的な童貞かにいいかえてもいいかもしれない。まあなんだ見た目がアレだとか雰囲気がアレとか様々な事情によりモテないが故の「童貞」(=結果)か、降りかかるまんこは気合をもって撥ね退ける俺様の息子はそんな女じゃ満足できないんだぜ(I can't get no satisfaction!!!)という類の童貞か。ひとくちにお年を召した童貞といっても二分されると私は思う。まあどっちもアレっちゃアレですが。

「生涯イチ童貞でいいと俺は思ったのね」と30歳の童貞男コミヤマくんは語る。

ヤツはあれだ。認めるのは非常に阿呆らしいし腹立たしいのだが(小宮山投手をヨシとするタイプの人間なら)見た目は問題なく背も高くスタイルも声もいい。そのあたりにいる女をスルッとget(死語)することなど造作もないことだろうに。「まあ俺もね」と彼は続ける。「ルックスいいのは知ってるしわかっているんだけどさ、でも妥協はしたくないわけ」ということらしい。あの顔で「好きな人にささげたかったんです」と言われると対象が女人じゃなくて雄雄しい男子(髭面田亀センセイ仕様)という気がしてくるから人生ってフシギねダーリン。閑話休題。

つまりなにがいいたいのかというと、童貞を守るということは穴に入れる入れないといった瑣末なことではなく、女体には触れずということでもなく、魂の問題なのですよ。童貞魂をいかに守りきるか。童貞魂の対極にあるのは「妥協」。そういう意味では穴にいれないから童貞を自称するといった行為はまず糾弾されるべきで、そんならいっそのことすっぱり風俗でスコスコインアウトするほうが童貞魂的には是とされるのだ。こんなことはいまさら私なぞがいうまでもなく、みうらじゅん先生あたりが何度も言及しているわけだけれども、奇跡的なまでに童貞魂を保持しているレアケースを目の当たりにするとなにかいわざるをえなくなったわけです。有象無象の元童貞どもよ、童貞魂の手入れはしているかね?あの瑞々しい鮮度を失ってジュンイ~チワタナ~ビみたいな愛ルケ状況ぬるま湯ゆるまんにずるずる愛液まみれとなっちゃいねえか?つまらん女とやることで日々流されてないか?どうでもいい女に精子を配給するぐらいなら貯蔵熟成するぐらいの覚悟を見せておくれよマイハニー。テキトウな手打ちするぐらいなら風俗へ行け。そうでないなら罵倒をものともせず謗りを励みとし童貞を恪守固守死守せよ。童貞に殉じろ。妥協を廃し徹底的に求めよ。さすれば与えられん。

んでもってヤツはめでたくつい先日30歳にして童貞喪失という栄誉を勝ち取ったわけだが、彼の童貞魂いささか錆びる気配はなく、この胸の動悸やら時間の観念の自在さはどうしたものか!?と一人もだえていたりする。この童貞魂の不変化具合よ、なンと素ン晴らしいことか。とにかく、一発やったぐらいで100年前から俺のいなりは黒光りみたいな態度をしていてはイカンということなのです。わかったかね民草よ。

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2006年12月26日 (火)

パンチドランク・ラブ(といっても映画じゃなくて実際にぶん殴られたらどうなるかってお話し)

ハニーたち。昨日今日は無事にクリトリスいじったかしら。それともナニをいじっているタイプの方々も大丈夫よ無問題。大切なのは愛と平和とファックな嘘っぱちですものこんにちは。ご機嫌いかが?

そんな風に「愛」についていささか悲観論者な私でも、一発でもっていかれるタイプの男、というのがいたりする。それはなにかと尋ねられればつまりコンプレックスで自縄自縛となっている“外に快楽を装い内に悩み煩う”といった風情の男よダザイはん。だからそのテの輩が目の前に現れると“地獄の底へ落ちる私を何も言わずに微笑むアナタ”となってしまうわけ。ああハニーあたしだけを見つめて頂戴プリーズミスターポストマン。

クリスマスに奇跡が起きるってホントね。

私にとって「愛」と「シヤワセ」は同居しないというのがここんとこの不文律だったりするんだけど、今回はこの恐るべき世の中にただ一人震えさせておくのも可愛そうだと“あの方”が思ったかどうかはしらねえけど、ちゃんと見つめたら見つめ返してベーゼぐらいちょっとくれるようなヒトを送ってよこしたらしい。この「シヤワセ」がいつまで続くのかは“あの方”のみぞ知るってことだけど、とまれ、このワンダーに満ちた世界はまだ少しだけ私に優しい気がしました。

とにかくせっかくですもの、しばらくおまんこをきれいに洗おうと思ったわ。感謝いたします。冒涜者なんて思っちゃいやん。だって私はいつだって熱烈に愛しておりますですよアナタを。だからお願い。もう少しだけこの「シヤワセ」な気分のままでいさせて。上等のシャンパン飲んで「世界は俺のもの」と酔っ払ったような気持ちのままで。

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2006年12月 6日 (水)

或る夜の会話(親しげな緊密さで)

友達が結婚することになってさ、とわたしは話しかけた。

「ツヴァイとかいうロシアブンガクシャみたいな名前のところでみつけたらしいよ」とカツゼツよく。その冗談はまったく面白くない上に何の意図があるのかわからないな、と不機嫌そうでもなく彼はいう。わたしもはいろうかしら、と少しずらしてみたりすれば「いい人ができるかもしれないし?」と電話の向こうは声を潜めて笑う。まあねえ、とわたしはうける。

「そりゃいるわけないとは思うけどさ。映画文学音楽政治時事とコチラの望む全てにわたってプレイできるようなオールラウンダーなんてさ。嫌なことを言ってみると、多分私って院生院卒レベルじゃないとダメって気がして最近」わからないよ、と彼は明快かつ朗らかに。「キミ、それは差別だよ。コウインだって素晴らしい頭脳を持った人がいるかもしれないし」コウインってアームカバーして金数えないほう?村崎百郎みたいな天才は知らないわ。

贅沢を自覚しろよ、と彼は言う。「そんなやつはいないし、せめて分業制にしたら?」とはいうものの、でもさ、例えばよ、じゃあ政治の話をあの人としてくるから行ってくるねサヨウナラなんて、男にしてみれば最大級の侮辱じゃない?と私が返すと、そりゃあまあねえ、と口ごもってしまう。だからアナタの同僚を紹介してよ、と迫ってみれば「いやキミとは政治的立場を異にする奴ばかりだからさ」と呵呵大笑。アナタ含めて、政治的立場が同一な人と、私おつきあいしたことないのよと含み笑えば、受話器の向こうは少し押し黙る気配がする。

過去か、と彼が呟いた。過去よ、と私も呟いた。

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2006年8月14日 (月)

愛するあなた

私は彼の名をさけびながら、その腕へと倒れ込んだ。

長いあいだ、ずっと待ちこがれていたような、だが彼の体臭から離れたのはほんの一時ぐらいのような、生暖かく不確かな感触だった。逢いたかった。懐かしかった。愛している!もう一度少しつぶやくように。愛してる。

わたしたちはうんざりするほど長きにわたって離ればなれとなっていた。それも、すべては過ぎたことだ。広さも厚さもなにも変わりがない。元のままだから、ああ、私はため息をついて、顔をこすりつける。彼の鼓動が頬に響く。芯の熱さが感じ取れる。彼も私を待っていてくれたのだ。唇をかみしめた瞬間に涙が落ちる。ひとつ、ふたつ。ばかだなあ、と上から苦笑した声。そんなにするほどのことかよ。よくわからないや、と私は彼の中に潜り込もうとする。もうなにも心配することはない。ない。

 

目が覚めた。頭を振って身体を起こし、洗面所で顔を洗いながら、充血した眼を見つめ、私は病んでいる、そう思った。

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2006年6月 8日 (木)

アタシと俺とアナタ

「女ができた」と彼はいつだってそんな風に。

ああそう、と私は別なほうを見て答える。これは一体何度繰り返されたことだろう。男は出たり入ったり。私だって、できることならそうしたい。

男への執着に自ら絡めとられ身動きができない時期なんて、とうの昔の過去はるか。いまここでこうしているのは、あのときの記憶によるのかそれとも恩讐のかなたの悟りの境地か。それとももっと別の、もう一度この先に何かがあるという儚くて漠とした--期待というには薄すぎる思い込みみたいなものか。ふたたびって、私はまたなにをしたいというのだろうか。彼と。

「やさしくしてくれそう」と私。いや、君のほうが、と彼は訳知り顔に。指示代名詞と述語と主語が錯綜してまったりと顔を見合わせているような会話に、そうね、とだまされるほど若くはない。彼はそれで騙せるとおもうほど愚かではない、だろう。

全てに適用されるルールのように、彼は私を押し倒す。手順は寸分狂わず、私は半ば明るい頭で、あの女にもこうしているんだろうな、とわかっている。身体と心が分離した夜は、歯が痛くなるほど甘ったるいものが欲しくなる。ジャニスがサザンカムフォートをラッパ飲みする。アンタも男を愛したね、と呟きながら飲めない私でも甘い酒に頼らざるを得ないときが、ある。こんな苦い宵の口には。

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2006年6月 4日 (日)

私には愛が足りない。

私には愛が足りない。絶対的に足りない。

彼の死体が目の前にあった。畳の上で奇妙に捻れ、煩悶したように硬直し、顔は、その体躯の苦悶にもかかわらず、真摯で柔らかい表情だった。笑って死にたいというのが口癖だったけれども、口の端にかすかに片鱗が伺えるだけで、結局彼の夢が潰えていたのを知った。知ったところでどうにもならないが。

私は彼の遺体を前に呆然としていた。

私を支配し、私の上に燦然と光り輝く存在であった彼が、別れてもなお毎日夢に現れ、私の五体へ自らの存在を刻み続けていた彼が。いまここに、このようなカタチで実体化しているとは。それにしても私は途方に暮れていた。ここでオナニーでもすればブンガク的なんだろうけどと妙に白い頭で考えてみたりして。少し面白くて笑った。死体はその笑いを打ち砕いた。

故人と私には或る約束があった。

彼は生前「俺が死んだらナニを切り取って、お前食えよ」と笑っていた。私はただ真正直にうん、と答えていた。それを実現させるのが当時の私のいきる目的だったから。

包丁を取り出した。

きちんとプレスされた綿パンツを脱がせ、ああそれはとても懐かしい作業。トランクスに、触れることは出来なかった。食べたい。そして食べられればどんなに幸福だろうか。だが私は、約束でアレなんであれ、彼を壊すことは出来ない。そっと元通りにして、それから甘酸っぱい死臭の中にいた。甘く爛れた匂いに包まれて。

私はそのまま。しばらくずっと彼の遺体と暮らしていた。人が来て悪臭を訴えてもそのままだった。だがある日、大勢の人間が私の部屋に踏み込んできて、テディベアのぬいぐるみにナイフを突き立ててそのまま裂いた。やめて!と私は力一杯絶叫し駆け寄ろうとしたが強い力で羽交い締めされ身動きが出来なかった。片目が飛び出しぼろぼろとワタをこぼしたテディベアからは。剥き出しになった彼が――骸骨が現れた。私は気を失った。

目が覚めた。私が彼の呪縛から逃れられるのはいつのことだろうか。だから私には愛が足りないのだ。絶対に。

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2006年1月13日 (金)

惑い

子供産んだら相手も変わるよ、とそいつはいった。
案外いいパパになるかもよ、と続けて微笑む。そう、とわたしは短く答えた。それが私にとってどれほど残酷な言葉か、彼は知らないのだろう。知っているのならまだ救いがあるけれど。
久しぶりに足をひらく。それでもきちんと体は動いてくれる。思惑とは別に。口の中に舌がめり込んでくる。ねじ込まれた舌が別種のイキモノとして動く。それは淫靡さではないある種の運動性を感じさせる。その開放的な動きに身を任せながら私は目を閉じる。まぶたの内側にはひっそりとした闇が広がっていた。

そのまま闇の中へまっすぐに落ちていけば、私はなにも感じなくて済むだろう。きっと。

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2005年11月28日 (月)

ジュ・テームでもモワ・ノン・プリュ

もう愛してないの、とヤツに告げた。

愛情は永続しない。愛せなくなったら愛せないとはっきり言おうといつも思っている。だからいった。もう愛してないの、と。
ヤツはぬるい目で私を見つめ「だめ」と答えた。
いつもこうだ。

「なんだか鼻水が止まらない」と彼はいう。
シーツを変えたからかねえ、とふってみるが、うーんそうねえ、と脳を動かさずに答えられた。まあいいや、と少し考えてみる。いなくなったら、さてなにをすべきなんだろう。ほかの男を渡り歩くのもいいし、尼僧のようにひたすら潔斎するのもよい。いまなら、たぶん潔癖に過ごすな。男に関わるよしなしごとは当分不要だ。
「どうしたの?」と鼻をかみながら気にしてたりして。まあねえ、と同じように脊髄反射をしてみて。「秋だからね」とわかったようなわからないようなことを彼はいった。耳元に息がかかる。彼はいつの間にかそばにきていて。私を両手で抱えるようにして。「ずっとこのままだよ」と白いことをいうのだ。そうなればすることなんて決まっている。

私はまたヤツの下で喘いだ。的確に打ち込まれる杭の存在を十分に感じながら。脇の下を舌がはう。くすぐったさに耐えていると、やがてさざ波のように震えが広がる。「昨日夢を見たんだ」と彼は続ける。「君と二人で外を歩いていた。あそこの区役所付近で君が“ちょっと待ってて”という。はしゃいでいたから、きっと男が来るんだろうな、と僕は思った。君は嬉しそうだった。そういう夢」結末は?と私は息を継ぎながら。「それだけだ」と彼は私を観ないようにして。私たちは視線を交差させず、ただ下半身だけ交じりあわせて。輪郭のぼやけた印象派の絵画のような風景が閉じた目の奥にぼんやりとうつる。それもやがて消える。わたしたちのあいだはただ快楽だけになってしまうから。この絡み合いもつれあった感情も、次第に。

アタシは愛してる?といわれてどうしても、私も愛してると答えることができない。
Je t`aime といわれたら Moi non plus と答えるしかなかったセルジュ・ゲンズブールのように。

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2005年9月 3日 (土)

別れ話

「ひとりもまた楽し」と思えなきゃ、男とつきあっちゃいけません。

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2005年9月 1日 (木)

ああハニー、とってもいいかんじ

夢をみた。

去年、好きだった男の子の夢を。

今は遠くに行ってしまっている彼を、私は一人で訪ねていく。鬱蒼とした雑木林の中にあるその寮に彼はおらず、みたこともない彼の友達が「どうやら前のオンナとよりを戻したらしい」と気まずそうに教えてくれた。アタシは泣く気力もなく、ただそのオトモダチの顔を見つめていた。トモダチは白と黒のボーダー柄の、大きめの奇妙な帽子をかぶっていた。キャスケットのようなベレーのようなそれは、どっちつかずでひたすら大きい。下を向いているから異常に目立つ。スーツ姿にはそれはいかにも妙ちきりんな取り合わせだった。わかりました、とうなだれて帰りかける私に、なぜか、僕も行きます、と東京まで送ってくれるという。ついでに、実家へ帰るから、と。私は彼への熱情がそのまま転写されたように、彼の小作りで細い顔立ちを、初恋のひとを見るかの如く。視線が潤んでくるのがわかる。彼は照れるでも避けるでもなく、真摯に見つめ返した。駅へ続く路は人影がなく、私は彼に寄り添って歩いた。彼の暖かな体温はこの距離でも充分つたわってくる。心の底の方にじんわりとしたぬくもりが静かに広がっていく。帰りの新幹線で私たちは手をつないだ。彼をたまらなく欲しく感じながらも私はそっと手を撫でるだけだった。静かな寝顔のオトモダチを見つめながら、列車は東京へと到着し、私は泣かずに済んだのだった。

この夢の話をしたら、ある人に、未練を断ちたいのだろう、といわれた。
そうかもしれない。端緒の感情は私の中の負を吸収し尽くし、そしてとうに腐敗し果て、発酵し、元とは全く別種のイキモノになっているのだろう。ドロドロとしたコールタールのような汚泥から漂う臭気すら感じることが出来る。 それは私にまとわりつく。私の周囲に薄く漂う。
目が覚めて、涙の跡がないことを確認し、さて私に出来ることと、いえば。
家を出てジムに行った。いつも通りに身体を鍛える。ルーチンワークとしてただひたすらに。だが私は知っている。その感情のどこかに「いつか」という気がかりが深底へ澱のように沈殿していることを。いつまでも続く耳鳴りのように。消えてはくれない。
しかしやがて沈殿物が取り払われ、細胞が入れ替われば。彼を思う細胞がすべて死滅してしまえば。もうあんな夢は見ないだろう。きっと。うすぼんやりした希望にすがるように、私はジムへ通う。今日も。明日も。

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2005年7月31日 (日)

白い愛のマボロシ【3日間で4人と寝る最終夜】

【 前 夜 】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-18-5
【第一夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-27-1
【第二夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-05-17
【第三夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-05-18
【第四夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-05-25

「だいぶやつれたわねえー」
あかりさんが私の顔は覗き込む。やわらかい笑顔をみると、私がどれだけ汚れたかを実感させられるような気がして。下を向けば涙。ファミレスは都合よく席が離れているからこういうときはありがたい。あかりさんはずっと微笑いながら私をみつめてくれる。あかりさんとは以前参加していたダンスサークルで知り合った。頭の回転の速さと勘の鋭さに私はいつも助けられる。子供たちに英語を教える仕事をしていて、よく通る声と輪郭のはっきりした笑顔がとても好きだ。
「今日は大丈夫なんですか?」と少し落ち着いた頃尋ねると「うん。今日はナシよ」とハリのある穏やかな声。携帯を何度も見る私に「買い替えなさい」と忠告してくれた。私は今の心境を語る。もうコレまで何度同じことをいったか。あかりさんは今さっき聞いたような顔をしてくれる。あかりさんの黒い眸が私を捉える。「あと少しだから」とうなづいた。私も自然と首を下に下ろしていた。きっとあと少し。

あかりさんと別れて。暗い家に戻る。ヒーターをつけて部屋を暖めながら、私の上にまるで祝福のごとく、黒いもやが静かに降りてくるのを感じていた。震える指先に苛立ちながら、ノートPCをとりだす。そうだ。家に戻ってもすることはおなじなのだ。PCをひらき、出会い系のチャットに潜り込み、誰かクルのを待つ。この繰り返しの果てにあるものはなんだろうか。どちらにしろ今よりはマシだと腹を決めてひたすら待つことにした。得体の知れないなにかを。

20歳の大学生だった。彼は。

大学で心理学を専攻しているとかで、やたら小難しいことをいろいろと述べてくる。心の空虚さが云々と。若造に説教されるという図式を面白いと捉えてしまった。普段なら鼻で笑って短く見やる程度だけれど。袋小路を打開するにはどんな手段も厭わないと思っていた。結果的にはそうなったけれど。俺の所へくれば、熱く抱きしめてやるなんて物凄いセリフを熱心に繰り出している。会ってみて体を合わせて愛がはじまるんだ、とか。なんとなく感動してしまったりして。熱いだけのスープは味もなにもわからないという事実に気づかないふりをしてみたり。時間は刻々と過ぎていく。いまからこいよ!俺がこのムネに抱き留めてやるから!、という「熱い」言葉にほだされ、終電ギリギリで夜の街へ。行かなければならないのだ、という使命感に動かされつつ、中央線に乗り三鷹を目指す。電車は垂直に落下する。疲れた顔の人びとともに私は、軽い絶望だけを命綱にして。

駅に着き、タクシーに乗り、指示されたとおりの場所へ向かう。不思議と怖さは感じなかった。白い息とともに車を降りると、やさぐれて劣化したジェームス・ディーンもどきがそこにいた。どちらかといえばチャールズ・スタークウェザーだけど。私に気づきながらも全身でポーズをとっている。その男の容姿は岩石を思わせた。それでも笑顔にして私は彼に声をかけた。やあ、と不確かな顔で。こっちだよ、と彼は学校の寮へと私を案内した。個室だから大丈夫、となにが大丈夫なのかよくわからないまま1Kの彼の部屋に入る。ミットだのユニフォームが干されていたり。野球部なんだ、明日割と早めだから寝てていいよ、帰ってきたら起こすから、とぶっきらぼうに告げる。室内にはシトラス系だが甘い、なにかの香水のような匂い。流れるGuns N' Rosesのバラード。俯瞰しておおよその状況を把握すると、激しくゲンナリした。帰れるものなら帰りたいが。私はこっちおいでと微笑む彼の隣に腰を下ろした。そうなれば当然の展開。彼は私を柔らかく押し倒し、着てるモノを上から脱がせ、綺麗だよとかなんとかいいながら。すべてが手順通りだった。これで終わった後に“よかったよ”なんて言われたらどうしよう。とりあえず今まで過ごした男でそんなモノクルオシイ独白をされた方はいなかった。幸運を祈ろう。

セックスの教科書があるなら、彼は優秀な生徒だった。おまけに独創的な解釈まで。キスをされ、舌を入れられ。乳首を口に含まれ転がされ。私は初めてどうしてよいかわからなかった。指でそこをいじくられる。こねまわされる。「すごく濡れてるね」ウソだった。戸惑いはそのまま身体反応に現れていた。「緊張しているんだね」と含み笑い。“セックスは男と女の身体を使ってする素敵なボクシングなんだ”っていう、アレはどこのマンガに書いてあったのだっけ、と考えてみたり。いっこうに期待通りの反応を示さない私に焦れた男は愛撫よりも濡らすことを第一義目的とした行為をはじめた。舐められてもあまり感じない私は余計に困って。そしてわたしは途方に暮れる、というわけで。
なんとか努力しアレコレいやらしいことを思い浮かべ、どうにか体勢が整った。わたし。足を広げ、押し入ってくる。「俺、大きいって言われるんだよ」自己申告が謙遜と結びつかない場合もあるものだ、などとつい冷静に考えてしまう。彼は腰を動かしながら「ほらあ、こうやって呼吸しなよ、ヒッヒッフー」とラマーズ法のような呼吸をするように強要する。二人してオカシナ呼吸を繰り返す。ヒッヒッフー。言うとおりにして早くオワルならそれでよかった。なんでもやった。太ももを腹に押し当て膝を90度曲げて耐え続けて。オカシナ呼吸を繰り返し。とにかく彼は果てた。だした。射精してくれた。ありがとう、とお礼を言いかけてしまった。彼は引き抜き自分だけティッシュを使うと、隣に寝転がった。そして私の顔をまじまじと見つめて一言。「よかったよ」

とりあえずここをでなくては。今すぐに。

相手感情を考慮し、二時間程その場にとどまった。といえば聞こえがいいが、どうせ電車が走っているわけじゃなし。土気色した空気に支配されないよう村上春樹の話なんかしながら。わりあい朗らかに時間を過ごした。会話が噛み合うことはなかったけれど。夜が明けて。私は家を出た。彼は近くのバス停までおくってくれた。二度と会うことはないであろう人のことを、私は日の光の下で直視することは出来なかった。あの角を曲がればバス停だから、と手を振って別れた。着いてみれば、もうバスはでたばかりだった。次まで何十分待つことか。歩きながらタクシーを拾う。三鷹駅まで、と告げ、私は窓の外を眺めた。運転手さんは一言、疲れているようデスネ、と生真面目な声を出した。

駅はひらべったく明るい。電車に乗れば、日曜の怠惰な時間と一日への期待が入り交じった空気に満ちている。少年達がおそろいのユニフォームを着て眠いなどと不平を言いながら大きなバックを抱えている。スポーツ紙を読みながらもう眠りかけているおじいさんもいる。少しくすんだ朝帰りらしき少女も。力を増した明るい光の中、ドアにもたれて、私は静かに悟った。こんなことはもうやめよう。照り返しに輝く鉄柱を見ながら、その埃っぽく暖かそうな日だまりへいきたいとあがいた。こことは違うそこへ。そして恋人よ我に帰れと祈りながら、いきよう、としみじみ思った。それが具体的にどういうことなのか、把握していたわけではないけれど。どこにいけばそうなるのか、皆目見当がつかなかったけれど。
陽の当たる場所で、これが私の考えていたすべてだった。

“はじめは終わりであり、すべてのはじまりは、終わりの景色なの”(愛のイエスタディ)

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2005年7月21日 (木)

サヨナラ、アナタ。

いつだってきっかけはたいしたことはない。なんでそうなったか、もう今では思い出せない。ともかく私たちは何時間もお互いの非を並べ続けた。そしてゆきつくところまでいくしかない、ということを覚っていた。いくところまでいけば結果は決まり切っている。そういう結論を私たちはだした。つまりこのままハイサヨウナラ。ジ・エンド。まさに悲しみよこんにちはというわけ。その瞬間から、自称世界最高の恋人は本来の憎むべき隣人討ち果たすべき仇敵となる。明け方まで続いたおかげでかなり睡眠時間は削られたけれども、妙な高ぶりのせいで仕事は無事にこなせた。潮が引くように浮き足立つ感じが去ってしまえば-残るのは冷静な解釈だけだ。わたしはどこへいきたいのだろう。

夕方。金曜日ともなれば、街のあちこちに「いまを生きる」といった風情の若人たちが、自分たちのいきてる証とその熱さを周囲に塗り込んでいる。その中をのらりくらりと、よるべなく歩くしか、わたしにはできない。キミタチはなんでそんなに明朗なのか?その煌めきに射抜かれながら、わたしは歩き続けた。しかしどうしたいんだろう。これから。

この階段をのぼればいつものジムへと続く通路に、わたしは阿呆のように立ちつくしていた。裸のラリーズ「ENTER THE MIRROR」。夜の闇を吸い濃く光るアスファルトに熔けていった。わたしのなにかを削りながら。あらゆる闇をとおりすぎてきた。時々ひとりで。夜より深く。一音一音が明確な輪郭を保ち、垂直に地面へと墜落していく。放たれた先から無意味になる矢のように。地面に溶解した音はぬめりながら黒く輝く。わたしはその輝きに見呆けていた。

落ちた矢をいくつ数えただろうか。彼の柔らかい声を耳元で聞いた気がした。

彼と会ったのは、夏だった。

熟れた空気の中で、わたしは半ば腐りかけていた。腐乱した肉と肉のこすりあいは、じゅくじゅくとした腐臭を放つだけに過ぎない。私の腐肉からは汚濁があふれでていた。腐爛した男の精は舌を麻痺させ、生き腐れしたその根は、私の奥深くまで侵入する。飽きることなく繰り返し。毎日の行事であるかのように。ノルマのように。冷えたからだで思えばそれは滑稽というしかない。西日のあたる部屋で貧相な体をさらけだして。それでも。

ふと彼のあかるい笑顔を思い出した。柔らかな目が私を射るのを確かに感じた。刹那。

私は動き始めていた。
彼の待つ渋谷へ。

「ENTER THE MIRROR」を聞きながら歩いた。行き過ぎる人びとの群れに不思議な充足が瞬いていた。改めて金曜の夜なのだ、と実感する。袖すり合った仕事帰りのOLと思われる女性が、しっかりと化粧を直し、ある種の生命力に満ちているのを見ると、二人の腕の橋の下を流れた、疲れた無窮の時について考えてしまう、のだった。
彼は渋谷であるイベントに参加していた。時間からいってまだ終わらないだろう。高揚した群衆をラリーズとともに泳ぐ。人びとの上に、一音一音、「ENTER THE MIRROR」は滴り落ちる。わたしのうえにも。浸透し、一体化するのに時間はかからない。渋谷の街はわたしと無関係にあかるい。底抜けの絶望に支えられながら。

会場入り口脇の階段に腰掛け、待った。待って待ち続けて。「やあ」と彼は予想通り呑気そうに。「来てたのか」多少の含羞を浮かべて。わたしは無表情にうん、と答えた。並んで歩いた。「ラリーズ?」と彼は好きだねと顔を縮ませた。わたしはヘッドフォンをしまってから、ごめんね、と呟いた。彼は黙って手をつないで。それからメロドラマの相手役がやるような具合で、額に唇をつけた。諍いの原因が消去された瞬間だった。

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2005年7月 7日 (木)

童貞の筆下ろし希望です。

というメールをいただきました。豊橋の○○クン!どうもありがとう~(往年の深夜放送DJ風に)しかし誠に真実一路。おのれの下半身に忠実な表題ですね。「童貞の筆下ろし希望です」送信者がなぜ男性なのか3秒ぐらい悩みました。最近はこのテの件名なら、嬉しくなっちゃう例のお手紙に決まってるわけですが。

まあとにかく人が体調悪く、ネタはあるのにかけない状態に限ってこのようなメールをいただけるとは。コレはまさに神の配慮。ありがたく頂戴+ネタにいたします。合掌。

件名: 筆おろし希望です

 こんにちわ。はじめまして、突然のメールします。
自分は○○と言う20代後半の男です。

たまたま瑠璃子さんのブログをみまして、いいなと思いメールしました。
自分は童貞なんですけどもしよかったら筆おろしていただけないでしょうか?
今、好きな女性が職場にいるのですが、童貞のため自信が持てません。
失礼なことを言っているのは重々承知ですがご協力いただけないでしょうか?
お願いいたします。

簡単に自己紹介すると背は×××cm、体重は××kg
顔は、どちらかというとイケてるほう。
趣味は、体を動かすことで、××という仕事をしてます。

(文章は大意を伝え詳細は変えていたりします)

この方はどうやら20代後半で童貞だそうです。童貞。私にだすメールに童貞を強調されてもねえ。なんも嬉しくないッス。「あら?このコ、まだチェリー(なんて言い方しねえよ)なのね☆ウフフ。おねえさんが教えて ア・ゲ・ル」と自分で書いてて悲しさのあまりに津軽海峡へ冬景色を見に行きたくなるようなことを思うわけないのであって。どうせかくなら包茎とか、どんだけ臭いちんぽか、とかそういうこと書いてくださいよ。(ちなみにどれくらい皮あまりか、何日ぐらいちんぽを洗ってないかを具体的に記せばなおよし)そのほうがまだおたのしみがあるってモンで御座います。

で、この方。なぜ童貞を喪失(…)しようかとおもったのかといえば、どうやらお好きな方がいるようで、その方へ童貞であるがゆえに手出しできず。そういう状態を打破するために童貞喪失へ雄雄しく立ち上がったそうです。んで、アテクシにもったいなくも白羽の矢をたててくださったようですね。まあなんて光栄でしょう(棒読み)そんなグローリーはですね、もっと熟練したてだれの方がよろしいかと存じます。そうですねえ。例えば風俗とか。

個人的には“好きな人に手が出せず云々”とか言っている未経験をのこはですね、とりあえずソープへ行け。筆下ろしはベテランとやったほうがいい、と俺は思う。ソープランドに行け。ソープランドのお姐さんに「俺は童貞だ。セックスというものを知りたいから教えてほしい」と言ってみろ。ほとんどの人は親身になって、熱心に教えてくれるはずだ…ハッ!まだ熱が下がらないのか、途中で北方謙三先生がノリウツラレタようです。スミマセン。まあとにかく謙三先生のおっしゃるように、ソープとかそういう本番アリなところへ金払っていったほうがいいですよ。今日び素人女はどんな病気もっているかわからんアリサマですからね。金を払って安全に手取り足取りご教示願うか、どういう人間かわからないけど金払ってやるのは嫌だからと安直にあたって砕けろ玉砕方式を選択するか、それはまあ個人の好き好きなので頑張ってくださいとしかいいようがないんですけれども。とりあえず私は除外してください。私が出来ることといえば調教ぐらいなもんですから。本来のSMにつきセックスはしません。それでもいいならいいですけど。気に入れば飼ってやります。跪いて足をお舐め。まずはきちんと挨拶してごらん?

そんなこんなでおかげさまで、なんとか風邪は回復傾向。毎日朝昼晩と頭の上で、ミッチェルにちんぽぶらぶらさせてたおかげでしょう。ぶりんぶりん揺れるちんぽのご利益みたり。(ナゲヤリ)風邪ひいた方は試してみるのはいかがでしょう。そのまま夫婦和合とあいなって悪化の一途をたどっても当方は責任もちませぬゆえ。

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2005年5月25日 (水)

よべばよぶほど嗚呼マボロシ【3日間で4人と寝る第四夜】

なにをしたのかよく覚えてはいない。立とうが座ろうが酷い眩暈に都度襲われる。ぐるぐると私の芯をじくにして回り続ける。なにかをいったりそうさしたりしているが離人症罹患者のように、すべてがなにかを隔てて行われている。私とはまったく関係のない世界だ。ただおかげで、何分かおきにトイレに駆け込むことはしなくてもよくなった。回復しているのだろう。と思った。

家に戻る。

もうさすがにもう泣けない。こみあがるものはあるが、なんとか押さえ込むことができている。PCを起動させチャットルームに部屋を作り待機メッセージをだす。ルーチンワークをこなすというわけ。あれ?どうしたの、と入ってきた男がいた。その男とは前の年の暮れ頃知り合いいい感じだったが、連絡を取らなくなっていた。年は23歳。鉄ヲタ。

電話してこない?といわれて、とっくに消した彼の電話番号をもう一度聞きだし、それからずっと朝方まで延々と話した。5時ごろ、彼がこれから迎えに行くよ、といいだした。特に土曜の予定はないし。承諾し電話をきった。話し始めた頃は真っ暗だったのに、もうしらじらとしていた。
シャワーを浴びながら、ふと、涙が落ちた。とまらずにそのまま泣くしかなかった。こんなサムい日々があとどれだけ続くのだろうかと。ぼんやり考えながら。
車の運転が趣味だという彼はその割には意外なHONDAのフィットでやってきた。背は高くはないが痩躯ではある。月のようによく曲がったお顔。咬合に問題があるのではないか。一筆でさっさと書いたような顔立ち。

彼は私を乗せると、どこにいくかはまるでつけずただはしらせる。やがて高速に乗る。横羽線で移動。このルートだと横浜かと思ってはみたもののどこでもよいのだと。ここ以外のどこかであれば。
男の肌から体臭が漂ってくる。淡々と会話しながらもかなり緊張しているらしい。高速を降りて、どこやらの倉庫街。その脇に車を止めた。雨が少し降ってきた。蛍光灯を間近で見たときのじくじくする目の痛みを覚える。白い空気。男が顔を近づけてうすく接吻を。ミント味の舌がぬるく口内に侵入してきて。なぜかあまりいい感じがしなかった。そういえば裸のキスという映画があったなとはっきりしない頭で思う。気持ち悪いものに侵食されるとなぜ下半身は熱くなるのだろう。男はどこは冷血動物に似ていた。
コンビニにいく。
なにかを買ってラブホへと行こうとするのだろう。気になったのは、私に代金を払わせようとしたことだ。自分の分も。私のほうが上だから払って当然ということなのだろうか。彼の白く艶のない肌を眺めた。自分がなにかを浪費している気がしていた。

新横浜を通るとき、その駅を指差し彼は、前このへんに住んでるコと付き合っていたとき、彼女と会うことを口実に、ここへよくきて新幹線の出発音とかそういうのを聞いていたよ。それだけでもすごく嬉しかったなあ、と笑った。そんなもんか、とおもった。

割と年代モノのラブホに入る。部屋の中には無意味に橋がかかっていて、和室と洋室が同居しているようなフランク・ロイド・ライトも驚くつくりだ。なにを狙っているのか皆目わからない。だから料金で勝負しているのか。ベッドにつれていかれ、シャワーもナシで押し倒される。そしてまたあの接吻。どうにも後味が悪い。なにがどう作用しているのかわからないがこの食感はなんだろう。男は服を脱ぐが、私は脱がされない。幾分なれた様子でスカートをめくられ、中に手がくる。内股を撫で、潤むそこへ触れる。妙に手馴れている。そこそこ経験があるのだろう。キレイに服を脱がされた途端、彼は入れてきた。ほっそりした身体にふさわしいソレは、少しずつはいってくる。ああ、いいおまんこだね、とつぶやく。身体と神経が乖離したように、身体は反応しているようだけれど、全然別のことを考えていた。
動きが早くなった。もう終わるだろう。

腕枕をされながら、少し眠る。

目が覚めると、また上に男がいた。そこに触るとしっかり食い込んでいる。またしたくなっちゃった、とのたまう。若いっていいねえと感嘆したくなる。腰を打ち込まれながら眠りそうになる。うつらうつらして、ふと目を上げるとまだいたりして。よーやるよ、と思ってまた寝た。男が私の身体を触りながら、もう少し筋肉を落としてくれればいうことないのになあ、そしたら付き合ってあげてもいいのに、とぶつぶつつぶやく声は聞こえていたけれど。

目覚めると今度は横で寝息をたてていた。知らずため息をついて、ふと携帯をみると、あかりさんからメールが来ていた。あかりさんには今回ずいぶん世話になっている。今日これから会える?とあった。彼女はとてつもなく勘が鋭いので、きっとなにかを察したのかもしれない。これを口実に帰ることにした。どんなに相手がいやでも、一人になるよりマシと思えてしまうからどうしてもされるがままになってしまう。

男と日替わりで寝ようと、うっすらと決めたとき、主体性は破棄することになるとおもっていた。これは修行なのだと。悟空だって海王さまのところで修行しないとスーパーサイヤ人にはなれなかったのだから。だからなにをされても黙って受け入れようと私は覚悟していた。こうして何度も男に打ち込まれたとしても。

私が何時にどこへ行かねばならないと告げると男は惜しさと安堵のない交ぜになった表情で、わかった、とうなづいた。じゃあ出る前にもう一度…と、後ろから私に押し入りながら、さっき寝ていたとき、もう一回しちゃったよ、気づいてなかったけど、と耳朶を舐めた。気持ちいいんだよねホントと苦しそうな息で。彼を濡らしているのは彼自身なのに。

帰りの車で、私はなるべく楽しそうに笑った。あの車センス悪いよねえ、などと言いながら。男は2ちゃんねるのどこがオモシロイとかそういう話をしていた。駅が遠い。あかりさんに気づかれないよう車を降りた。二度と会わないだろうと思いながら。

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2005年5月21日 (土)

白チンコ(またの名をU田)完結編

さて。U田から珍妙なメールを頂きました。

「是非とも会いたい」そうで。「これまでのことこれからのこと話し合いましょう」なんて。まあなんでしょうねコレ。ここまでしておきながらよくしゃーしゃーとこういうメールがだせるもんだ。だからこそだめんず(死語)なんだろうけど。金を返してから…などとメールだそうかと思ったけれど、とりあえずどんな反応するかなと「あなたは私に接吻できないでしょ」なんつーメールをだしてみることにしました。さらに不可思議なメールがくるとは思ってませんでしたが。

U田からのメールは

「男女を求めてはいないんです。いまワタシが思うのはもっと純粋に一切の混ざり気のない、煩わしい事を全て排除した精神的な部分でのつながりで、それをアナタに求めてるんです。そういう関係でありたいと望んでいるのです。そういう関係てのは難しいんでしょうか。しかしこの関係をただの友人だとは思っておりません。範疇外の関係であり、もっと大切な関係です。我々にとっての心のよりどころとなる存在だと。いつまでもアナタとはつながっていたいと思っています アナタならわかってくれると思います。」

いやわかりません。わかりたくもないし。精神的だなんだといってるけど、結局は金でしょ?アタシゃてめえの男でもない輩にそんなことをしたくないし、そういう関係を持っている方、何人かいますが、もう手一杯なんでどうも。
いろいろといいたいことはありますがキリがないのでアレとして、そんなわけで彼のメールについてはhotmailの迷惑メールフォルダ逝き処理といたしました。メンドウだなぶーぶーと思いながらも、しかし少し彼について考えてみたりして。何故彼はいつもああなってしまうんだろう。つまり精神的な絆を求めながら自ら断ち切るような行動をしてしまうのか、もっといえば、特急券を手にしながらもむざむざと捨て去り徒歩で歩くような真似、ということになるのかしらん。

生まれたときから地獄いき、なんて言葉があるけれど、結局それは彼のような人種のためにある言葉じゃないかな、と。人生をなぜ真摯に考えられないんだろう。岐路にたつたび、自らみすみす幸福を投げ出すような選択しかできない。しかも敢えて選んでいるのではなく、自らその運命に選び取られているかのように。これは別に私が絡んだ話でなく、今までの彼が歩んできた経歴を聞いての実感。神(天、自然)の作用なのだろうか。昔から『天は自ら助けるものを助ける』とはいうけれど。
私はそういうケースを幾人か見てきた。ハタからみて、なぜそちらの道を行かないのだろうと。不幸に飛び込んでいるかのように見える人たち。自分に対する冷静な目がないのか、はたまた自己への信頼度が異常に高いのかはわからない。ただいちばんの問題点は、彼らの認知は第三者から見れば曲解にすぎない、ということだ。あるいは攻めと守りに根本的な勘違い。勝負するときとひくときのタイミングに決定的な齟齬があるというか。(いかなにゃならんときに後ろを向いて走り出す背中を見ながら深い溜息をつくのは、もうイヤだ。)その他、私がなにをしても受け入れるだろうという「誤解」。努力しなくても自分には才能があるから大丈夫という「思いこみ」。等々。豆腐並みの土台になにを据えても不安定にしかならない。で、結局不安定さをうすうすとは感じているため、その鬱屈のはけ口としてのDVであり、欲求解消行為に走るのではないか。そのあたりに根本的な欠陥がある限り、彼らが“世界”とコミュニケートしようとしても、壊れた電話をかけ続けるようなものだ。不可能を可能にすることは、彼らでは無理だと思う。
U田には、「もっと自分のことを真剣に考えた方がいい。人生や幸福について」とマジレスしようかと3秒ぐらい考えたが、やめた。

君子、危うきに近寄らず。君子じゃないけどね。

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2005年5月18日 (水)

おさえきれず激しく、ひとり【3日間で4人と寝る 第三夜】

【前夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-18-5
【第一夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-27-1
【第二夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-05-17       の続き。

木曜日だ。二日目。

ここをやり過ごせばだいぶ楽になる。あと一日。それをこなせばもう土日。おとなしくしておけば、きっと回復する。きっと。たぶん。

起き上がってシャワーを浴びて身支度して家をでる。それだけのことがこんなに苦痛となるとは思わなかった。なったことがないのでわからないけれど、きっと二日酔いとはこんな感じなのではないだろうか。まぶたが異様にはっている。熱い。どれほど泣いても途切れることなく涙が落ちるのもなんとなくこっけいだ。笑い出したくなって笑った。ひとしきり笑って、私はまた、泣いた。

会社でもそんなにトイレに駆け込むことはなくなっていた。回数で判断すれば、だけれど。吐き気はある程度我慢できている。その代わり飛躍的にミスが増えた。顧客へ出すメール内容を間違えること三度。口頭で報告する内容を間違え訂正すること二度。上司ももう謝ればすぐ席に戻るようにと言葉少なくいうようになる。どこにいても居心地悪く、結局は自分のせいなのだ、と砂をひたすら噛むばかりだった。胃は痛むよりも胃液を喉から排出することにばかり熱心だった。
痛みに鈍感となることは、五感全てを鈍感にするようなものだった。極端に人の話がおぼえられなくなった。時間があれば手先を見つめて笑うしかなかった。

動かない体を無理に交互に使い、家に戻る。戻ればすることは同じ。PCを起動し、チャットルームにこもり、誰かを待つ。またこの痛みを和らげようと。たとえ新たな傷がついても、その結果、今のこの抱える痛みから逃れられるのならかまわなかった。空気が針をもち、私の体へ切っ先をもみこんでいるようだった。音楽をかけても、まったく聞こえず、ボリュームをいくらあげても無駄なので、聞くべき曲もなかった。

画面上、向かい合っている相手が全てだった。

別れたのかとチャットルームに入ってきた人がいる。以前ちょくちょくチャットをしていた男だ。同じ年。電話番号を教える。
彼は親族の会社経営に参加している、資金は潤沢で、つまり女には不自由してないタイプ。さまざま状況を話すと、そうか…と。酒でも飲むか、と誘われた。上野まで出て行くことにする。

背の高い男だ。大丈夫か?と上から笑いかける。背丈があるタイプはあまり好きではないのだが、こうしていると、上から見守られているような安心感がある。それは今の私には、ひどく居心地の良いものだった。アラビアンロックという店に行く。パオのように区切られていて、あまり人の多いところにいたくない私にとってはとてもありがたいものだった。私の目的と彼のソレには齟齬があったようだが。

ジュースのようなカクテルを飲んでも、あまり酔いを感じない。普段ならこの程度で十分なのに。気をつけろよ、とたしなめる。同じ年もいいな、とふと思った。彼は基本的に育ちよく今まできたらしい。物腰がどことなく柔らかい。品は感じないけれど。スーツとコートの仕立てのよさ―おそらくはオーダーメイドだろう―が彼のいる位置を物語っているようだ。つらいのよ、と私がもらすと、わかっているよ、と応じる。目が腫れていて化粧のりが悪いどころじゃないのだが、なんとか許容範囲であることを、祈った。

ぽつぽつとお互いの恋愛経験などを話し、あーだこーだ、と。ふと彼が時計を見、「ああ電車なくなっちゃった」と私に微笑んだ。横を向いて一言。「俺ってズルいよな」

私たちはそのまま近くのホテルへ入った。彼はきちんと脱いだものをハンガーにかけ、私をシャワーへ導いた。つめたい水を浴びるとなにもかもが透明に見据えることができるような気がする。物悲しくなりながらも、どこかで諦観のようなものが芽生えていた。ショセン、そんなもんだ、と。大抵の男の親切には、代償がある。弁済を求められる類のものだ。

入れ替わりで彼がシャワーに立ち、私はバスローブを簡単に羽織っただけの姿でよるべなくベッドのフチに腰掛けていた。しずくの残る体で、彼は私を押し倒す。上着のさばき方がうますぎる。手馴れているが、それを巧妙に隠していて。嗚呼この人はうまいだろうと。その予感は裏切られることはないだろうと。

舌が身体にまとわりついて。指がゆっくりと中にくる。そのままある一点を押さえながら、周期的に反復する。久しぶりだこんなに垂れ流すのは。シーツに広がる体液のシミを思いながら、透明な感覚は続いていた。一度、もう、一度。背の高い男とするときは、自分の頭の位置を気をつけないと、相手が苦労する。彼は私を抱え込むようにして、それを差し入れてきた。幅はないが長さはある。動きを止めたので、ああ…と思うと「まだまだ」と彼は興奮を抑えた声でささやいた。さらに突き入れてくる。子宮口が圧迫される。全部収まると、ため息が自然に漏れた。ふたたびそこがこすられる。先ほどのように鋭くはないが、押す威力はこちらが上だ。声を出さずにはいられない。自分から腰を彼にすりつけた。腰をまわし、自分から煽る。ある高みに向けて自分が動き出したことがわかる。それが二度、三度。

朝まで何回体液を吐き出したか。酷く喉が渇く。「だすと、そうなるよ」と真顔で彼はいう。そんなもんだろうか、とペットボトルの水を一気に飲み干した。

時間が来て、私は会社に向かった。

いつものように処理をしながら、ふと小用にたつ。腰掛けると、続けてしたせいか、下着に多量の体液がついていた。白い陶器の中へ、アレが滴り落ちる。ぬるぬると潤む体を思い、また私は、声をあげて、泣いた。

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2005年5月17日 (火)

おっさんの言い訳

人が人を好きになることは止められない
人が人を好きになる。
それは止められないこと。


上記記事を読んで思い出したことがある。“おっさん”のことだ。

おっさんとは私が勝手に呼んでいる人で、もうずいぶん長い付き合いだ。生まれたときからだから。単に従兄弟ってだけです。少々年が離れている彼を私はずっとおにいちゃんと呼んでいた。だがあるとき、おにいちゃんよりおっさんといえ、といわれた。30そこそこなのにおっさんかよ、と悪態をついても、まあいいじゃないか、と笑っているような大人な人だ。あれから10年過ぎたなあしみじみ。閑話休題。とにかく彼はそういう人です。

おっさんは、呼び名どおりのもっさりしたオヤジだ。もともとそういう要素があったが、近年とみに加速している。だからこそ、この間ウチへ遊びに来て二人で飲んでるときにでた、俺、浮気しちゃってさ…の言葉に非常に驚いてしまったわけで。
思わず風俗?と聞きそうになったがいくらなんでもそれは失礼だなと、と逡巡していると「そっちじゃないぞ」と見透かされていた。
「中学の同窓会があってね…」とおっさんはボツボツと話し出した。

そのコは幼なじみで、俺の初恋の相手でね。
程度のよくない公立の中学だけどさ、彼女は美人で成績が優秀だったよ。 なんと無くあか抜けていたのは、年の離れたお姉さんがいたその影響だったかもしれないな。卒業アルバムを見せるとたいてい美人だねえというよ。俺は運動会系の人間で、まあ知ってのとおりもてるような容姿や性格でもねえし。どちらかというと乱暴モノだったけど、、筋を通してむやみな乱暴はしなかった。全然違うのに、 そんな彼女がなぜ俺をかまうのかはわからなかった。彼女にとっての俺は、ただの友達なのかどうか未だにわからん。
20歳をすぎるまでつかず離れずの関係で…まあその“友達の一人の関係”をくずさずに付き合っていたよ。俺は大学に進学するような成績じゃないだろ?高校でてからはお父さん(私の父)と一緒に仕事してたし。
 最後にあったのはいつかなあ…とにかく彼女の家だった。実家にあがってなぜかご両親の前で彼女の作った料理なんかを食べたよ。その場には彼女の彼氏もいたなあ。 その後も何度か飲みに行く誘いなどを受けたけど、俺は行かなかった。 失恋じゃなくて、なんだろこう…。自分に彼女に対しての自信みたいなモンがなかったからかなあ。さっきもいったけど、全然違っていたし。俺ら。
その後は友人から彼女の近況をその都度聞かされてた。

で、だ。この前、中学校の同窓会があったんだよ。

俺は地元だから、そのまんま帰ればいいんだけど、なぜかなあ。会場のホテルに部屋を借りた。なんでかな。友達と久しぶりにゆっくり話ができるかもくらい気持ちがあったんだと思う。ヘンな意味じゃないよ。

会場につくと彼女がいた。

若いときとはあまり変わらない容姿は独特だからすぐにわかった。 俺は、彼女に近づくこともせず、他の友人たちと話をしてたよ。だけど、まあガキ時分の悪行がつぎつぎと暴露され居心地の悪かったな。会が進み、俺は飲めないのに酒飲んじゃって。まわり始めたとき隣りに彼女が座ったんだな。うん。
 「ひさしぶり」
そんなたわいない挨拶をしてな。
彼女がつけているのか香水の甘い香りがしてな。
俺と彼女の周りは誰もいなくなったときだ。彼女が「なぜあのとき来なかったの?」と聞いてきたのは。

(あの時)彼女が最後に俺を誘ってくれたときのこと。ただ友達たちと飲みに行く誘いをうけたときのこと。

9月の連休だった。
ほら、あの年だよ、ウチの母が危篤で実家にいたとき。テレビで…あの、細川たかしが「浪花節だよ人生は」を歌っていたのを憶えてる。そんな訳で誘いには乗らなかったけどさ、その時は理由は話さなかった。返事をしようとしたとき他の友達も彼女の周りに集まりだして答えそびれちゃってね。彼女は上のクラスの高校へ行った人間だから、周りに集まるのはある程度成功したヤツだな。 話は盛り上がってたけど…俺はなんかハズされてる感じがしてなあ。

終わると2次会に行くという話になったけど、俺は行く気になれなくて、用事があるからっていって。ホテルの部屋に行こうとエレベーターホールで待ってたら、彼女がきたんだ。俺がいてびっくりしたみたい。「2次会にいかないの?」と俺が聞いたら 「子供の迎えにいかないと、あなたも帰るの?」「うん」ジャケットの胸にあるホテルの鍵が妙に重くてなあ。下の階に向かうエレベータに一緒にのったよ。ドキドキしながら「実は部屋を借りているんだ。よかったら二人で話しをしない?」と聞いてみたりして。彼女は表情もかえず、一瞬考え「やめとく」 「そうか」エレベーターがついて彼女が「じゃあ」と降りるとき、思わずその手を握っちゃったんだ、俺。彼女は降りれずにドアがしまった。
再度ドアを彼女が開けたけど、俺、 「少しだけ」なんて馬鹿なこといってんな、と思った、けど。

彼女は困ったふうでしたが、「じゃあ」と残ったよ。
彼女が先に部屋へ入った。
ツインの部屋からは海がみえる。日が落ちるまでまだ間があった。
海が光ってて…キレイだった。彼女は窓の外をながめてて。俺が声をかけたら、振り返った彼女の顔は幼いときの彼女のようだった。修学旅行のとき俺の横の席で寝息をたてていた彼女の顔を突然思い出したよ。

まあ後は察してくれや、とおっさんは私が作った何杯目かの水割り(飲めないので濃度とかはテキトウ)を飲み干した。ちょっと薄め(またテキトウ)につくってお代わりをだす。

今までの胸の奥にひかっかていた物が無くなっていたように感じたよ。服着て部屋を出てくとき、彼女はにっこり笑って「じゃあ」といって。緑色のスカートがなんでか今でもこう…はっきりと覚えてる。 (あの時)の話しの理由はいわなかった。もう必要ないだろうし。

浮気と言えば浮気だろうな。単にその…なんだ、まあソッチの欲求が出ただけかもしれんし。ガキのとき、やり残したことを(変な意味じゃないぞとおっさんは顔をしかめた)もう一度やりたかったのかもしれん。言い訳だろうけどな。ショセン。

おっさんはなにか少しほっとしたような顔をしていた。アタシはなにもいえなかった。言えば大事な思い出が壊してしまうような気がして。すまんなこんな話して、と赤ら顔をテカらせておっさんが照れる。いいのよ、とアタシは生真面目な顔をわざとつくって、冷えたお水をだしてみた。おっさんのオクサン、その顔を思い出す。アタシは彼女も好きだ。ふと思いたって、アタシなら言わないだろうと思ってずるいなあと、厳しい顔をしてみた。いやいやいや、と手を何度も振りながら、ごめんよごめんよ、とおっさんはいう。いいよ、おっさん。たまにはそんな日もあるさ。

おっさんの行為がいいか悪いか、それは私にはわからない。ただそういうときがあっても仕方ない、ということはわかる。たまに寄り道してしまうことだってあるのだ。過ぎ去った日を追体験しても、その場所に戻ることができないことを、私はもう、知ってる。

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くづれさるわたし【3日間で4人と寝る第二夜】

【前夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-18-5
【第一夜】http://blog.so-net.ne.jp/pussycat/2005-04-27-1  の続き。

あごをつかんで下に引っ張ったような顔だ。肉も一緒についてきたような。かなりの下膨れだ。年の割りに体はゆるい。食わないよりはマシかな、という程度かもしれない。仕事のツラさなどを聞きながら、どこやらわからないところをずっと走っている。小道を曲がったときクルマが乗り上げ、衝撃を受けた。男はなんなくバックをして元に戻すとそのまま走り続けた。降りてチェックしなくていいの?と聞くが、まあいつものことだからねえ、と意に介さない。それが私が逃げないように、ということかもしれないと思いつつ、あまり過剰になるのはやめようと、思った。

川越街道をすすんでいたから恐らくここらあたりは埼玉あたりだろうと。対面通行の道。狭く暗い。男は緊張をほぐすためかずっとしゃべり続ける。私となんら交差する場所がないまま、時間ばかりがすぎて。だんだんすることをして眠りたい気が強くなってくる。
「ここらへんでいいよね」
とかなりお城のような古びたラブホへ車を止めた。まるで70年代から改築を一切拒否してきたようだ。中へ入ると紫のじゅうたん。更にげんなりする。男はまったく関係ないようだ。
部屋の中は和洋折衷。畳がありベッドがある。なんだかよくわからない。入った途端男が唇をあわせ、舌を吸いだしてくる。私の口の中で余裕なく動く舌を感じながら、今夜がよく眠れるといいな、という望みはあまり期待できないかもしれない、と思い始めていた。
「あのさ」と彼は私を見ないようにしてつぶやいた。「俺セックス下手だから」
ベッドの上に倒される。
全ての動きが性急で、されているわたしですら焦りたくなる。勢いと手元がまったく一致していない。シャツのボタンを剥ぎ取られそうになる。わたしが脱ぐからと制しても、聞く耳ももたない。服の無事を願ってわたしはなるべく彼が脱がしやすい体勢を維持することに専念することにした。やはりというか、ブラの留め具で手間取っている。やろうか?と声をかけたが、無言で、あれあれ!?とぎこちなく動いている。なんだかなあとあきらめて。
むしゃぶりつくという表現があるけれども、これほど体現する人も珍しいなと半ば感心するほどの気迫で乳首を吸っている。もむ。快楽との距離はおおよそ東京→沖縄間ぐらいだ。しかも列車で。面倒なので、口の中にあれをいれ、舐め、しゃぶり、啜り。唾液をたっぷりとつけて。その間に自分のを弄り、少しぬらした。ゴムをつけるとすぐに押し込んできた。少し腰を動かすと、私を横抱きにしてまたいれる。再び少し腰を動かし、私は体を起こされ、たたされ、また後ろから。そんなことを4,5回繰り返す。まったく落ち着かない。せわしないったらありゃしない。とりあえずそれっぽい声をだしてみたりして。「いいんだろ」と彼。「気もちいいんだろ?え?」
ああそうよ、なんて適当に答えつつ、早い射精を神様にお願いして。

たまには願いが通じることもある。割と早くおわり、彼の余韻が納まるころを見計らって家に帰らなきゃ、といった。「泊ろうよ」かったるそうだったけれど、これ以上は勘弁と、それ相応の理由を並べ、さっさと服を着た。あまりこういうことはしたくないが、嫌悪のほうがもう強くなってしまっていた。
不承不承起き上がり、二人で70年代風キャッスルを後にする。
夜の底が白く持ち上がり、空気のいろが変わり始めた頃、家に着いた。今度はいつ?などと追いすがる男を適度にあしらいつつ、遠回り。
運動することは体に良いな、と思いつつ私は敷きっぱなしの布団の上に倒れこんだ。

眠れる。ようやく。熟睡には程遠いけれど。

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2005年4月27日 (水)

股ひらく女。今夜は、【3日間で4人と寝る第一夜】

そういえば、発端の男と知り合ったのも出会い系チャットだった。
チャットというのは実に不思議なもので、どんどんと相手と親密になれる(ような気がする)。あっさりと恋人気分になれる。冷静になればそれは単なる気の迷いであって、そこでは恋愛を作るべきではないと思うのだが。だけれども。
彼はまだ年若く、年上の女に対してある種の幻想を抱いているようだった。
なんとなくそれは感じながらも、それまでべったりとした付き合い方をしたことがなかったので、相手の家に泊まったり、手を握り合って寝たり、というのは新鮮でとてもよかった。いまとなれば向き合って座ったままセックスするのがすきな男だった、と思うだけだけど。
きっかけは、彼のうちからいつものように一緒に出勤した、電車の中でかわした会話だった。

窓に映る彼の顔は疲れていた。いつ会える?と聞いたときに彼は、わからない、しばらくはムリかも、と告げた。会えなくて平気?仕方ないだろう、というその声には表情がなかった。無理して抑えているというよりも、もともと存在しないようだった。平坦な顔に影が差している。その影が私と彼の間に差しているような気がして、私はふとこんなことを思った。思ったと同時に言葉にしていた。なぜそんなことをいったのか、いまだに理解できないでいるが。
「好きなら、きっとすごく会いたくなると思う。きっと、アタシではアレなのかな。いつかもっとずっと好きな人―無理してでもあいたくなる人が現れるような気がするよ。」
彼と連絡が取れなくなったのは、その直後からだった。

当日。

連絡が取れなかった彼からメールがきた。
「連絡しなくてごめんなさい。いろいろと考えたのですが、言われた言葉のとおりだと思う。やっぱりキミじゃなかった。さようなら」
冗談にしか思えない内容だった。ひたすら泣いた。その夜、何人もの人と話したような記憶があるが定かではなく。電話はいつの間にか切られていた。受話器をもって警告音がなるまでじっとしていた。その後は。性懲りもなく例のチャットにもぐりこみ、待機メッセージは「振られたんで相手してくだーい」とふざけた内容にしたらくるわくるわ。腐肉に群がるハイエナだな、と熱っぽい体とは別な生き物のように醒めた頭で考えていた。ひどく同情してくれる男がいた。自分も去年の9月頃、婚約していた女に突然解消といわれてね、キミの気持ちがよくわかるよ。一緒についていってあげるから、彼と今日清算しちゃいなさい。意思のないまま同意し、出かける支度をしながら、チャットを続けていた。入ってきたのはU田だった。私が、これから彼のところに荷物を一緒に取りに行ってやるという人がいるのだ、という話をすると、そいつは食いたいからそんなことを言っているだけだ、今から俺がいくから、そんなヤツとどこかに行くなら、俺とハナシをしよう、今すぐにいくから、と必死で話しかけてきた。私たちはファミレスで落ちあい、お互いのハナシをしていた。LEDが点滅し続けるのを横目に見ながら。ラブホに行き、セックスせずに語り続けた。朝、妙にさわやかな気分でラブホをあとにした。どうしようもなく暗いものがお互いの中にあるんだな、ということはわかった。かなしみで目が眩んでいた私は、その暗いものの中にもぐりたいという気持ちしかもてなかった。抱えてはいてもその内容が、質がベクトルが違っていたことに気づくのは、その何ヶ月か後、金や暴力という代償を払ったあとだった。(それからU田とどうなったか知りたい方ははココとかコココチラをどうぞ)

一日目。

あちこちに被弾したまま仕事へ行き、傷跡を深めて帰ってきた。ひとつ幸いだったのが、人とあまり会話しないでも済む仕事だった、ということ。自分の仕事さえきっちり仕上げておけばよかった。淡々と仕事をし、辛くなればトイレへ行って吐きながら泣けばよい。家に戻れば、黒々と冷えた空間にたたずむことが耐えられず、性懲りもなく、というよりも、いてもたってもいられない気持ちからPCを立ち上げ、例のチャットにつなぐ。適当に会話して、携帯の番号を教える。話ができればなんでもよかった。どうせ携帯は買い換えるつもりだったから。知られても問題はなかった。よければ寝ようと思っていた。たとえ朝がくるまえにソイツを置いて部屋を後にするハメになっても。

彼は25歳だといった。外資系証券にいるよ、といっていた。車でそっちまで行くよ、と私に告げる。家から少しはなれたところを落ちあい場所にして、化粧をして家をでた。

夜はまだ冷える。22時頃、透明な夜を歩きながら、自分の行動を把握しないように、と必死になったりして。トヨタのイプサム。昔からそうしていたようにスルッと乗り込むと、男の顔を初めて見た。目鼻立ちがくっきりしてはいるが間延びしたその顔を。

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2005年4月19日 (火)

3日間で4人と寝る【前夜 シュガー・ベイビー・ラブ】

狂乱していた時期がある。
去年の話だ。

当時私は年下の男と、「結婚を前提に」と相手から請われて付き合っていたにもかかわらず、連絡がいきなり取れなくなり、その挙句「キミじゃなかった」と放置され捨てられたような有様だった。今考えれば、私はその行程にたいし衝撃と悲嘆を感じていたと思う。彼に、ではなく。結局そのまま続いてたとしても、私の方からわかれていただろう。世の中のあらゆることについて議論したがる私と、とりあえずそういうことよりも…とセックスに至るような無関心な人であれば当然の帰結といえる。でも、それも振り返れば。過去はいつでもそんなもんだ。いまならなんとでもいえる。しかしそのときは。ああするしかなかった。

とにかくチャットに狂った。

吐きながら仕事をし―当然のことながらミスが続いた。仕事先でひたすら頭を下げ、耐えられないときはトイレにこもった。白い便器を抱えるようにして吐き泣き、顔を洗って半ば朦朧としながらメールを送り、顧客からの電話に対応する。家に帰れば吼えながらチャットをする。チャットで知り合った男へ片っ端から電話をする。相手と会話を成立させるうんぬんよりも、ただ時間を孤独に過ごすのが耐えられなかっただけだ。ひとりでなにかすることが不可能だった。ひとりですることといえば、涙を流すぐらいが関の山だった。眠れなかった。2,3時間の睡眠が続いた。眠れないときは男と寝るしか、なかった。

ドロドロな私につけこむことはわけはないだろう。わたしもそれを望んでいたし。この汚泥に沈んだような、ヘドロの闇奥深くへ沈み光がわずかに差し込む遥か上を呆然と見あげるような、そんな状態よりも、誰かれなく股をひらき、一時の安寧と知りつつ自堕落に流されたほうがまだマシだと、そのときは思っていた。とにかく相手は誰でもよかったし、そこにこだわりはなかった。あのときの精神状態からすれば、私はオットセイとだって寝ていたかもしれない。

わかれたのは3月はじめ。この月は何十年か生きてきた中で、もっとも性的におかしい月となった。(続く)

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2005年4月17日 (日)

白ちんこさまへ

U田

いい加減に電話してくんの止めろ。

お疲れさまです~、また電話します~って、しなくていいですから。

アンタからの電話を聞くと、それが例え留守電であれ、虫酸が走るし、いますぐお前の住んでるとこへ押しかけていってぶん殴ってタマ潰し、ケツを三つ四つに割って火付けした挙げ句に大陸間弾道ミサイルをぶっ込みたくなるんだよ。正直こうやって腹たてるのもウザい。お前のこと思い出すだけで体中から覇気が抜ける。つまりアンタは腐海以下の存在。鉛色の臓物から漂う腐食した臭いなんだよ。頼むで。ホントに。
つかお前あんなにさんざん「いかに俺はモテモテくんなのか」って力説してたじゃんよ?モテモテなんだろ??他に女はいくらでもいけるんじゃないですか?まあちんぽの魅力にはかけると思われるのが激しく残念ですが。トークは良いんでしょ?そのトークでさっさと女つかまえてください。こんな不細工でデブでまんこもゆるいような女に執着しなくてもいいでしょ?とにかく頼みます。マジデ。

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2005年4月14日 (木)

私はあなたをよんでいる【マボロシの男たち第4回ぐらい】

道の端でただ突っ立っている私を見て、人は狂人と思うだろう。

空気が流れていくのが見えた。右から左へ。花びらや葉をのせて行過ぎていった。
今日聞いていたのはストーンズの「SHE'S A RAINBOW」。転がるように軽快な生ピの音と少し引きずるようなストリングスが、彼女と自分の関係を表しているようで面白い。童貞が憧れの少女をみるような、あの、彼女はきっとトイレにも行かずご飯も食べないのではないか?というような無垢な憧憬、もしくは過ぎ去った年月の中でそういう時期があったことを思い出して歌うような、底流する切なさが響く。音楽と呼応するよう動く空気の流れを、私は曲をリピートしながら、突っ立って白痴のようにみとれていた。

そういえば私は、この歌とソックリ同じことを言われたことがある。
というよりも、この歌をあの子に教えてあげたら、ああ、それって瑠璃子さんのことだね、と真顔で言われただけなんだが。
私には時折「顔マニア」な人(君の顔だけあればいいんだ、と力説された)とかこういったアレ系な方が現れる。しかしこんな風におっしゃる方もいらっしゃるので、そういう意味ではマニアウケする顔なのだろう。(ってどんな顔だよ)まあそんなハナシはどうでもいいのだが、彼は生真面目な男だった。やりまくりな日々で知り合った子にもかかわらず。デカいナニが玉に瑕だったが(歴代3位にはいります)ほっそりしていながら筋肉質であるという、まさに私にとってはど真ん中ちょい高めストレート抜けたぜバッチコーイ!な方でした。彼は絵描きさんで、なんとかその道で生計を立てようと必死だった。生活も切り詰め、絵にひたすら淫する日々を送ろうと努力していた。そういうわけで私の存在は彼にとってマイナスにこそなれプラスになることはなく。最後に「描いたのを送ります」とメールに添付してくれた絵だけが、私の記憶を呼び覚ます唯一の手がかりと成り果てている。彼はいまどうしているのだろう。

上野公園だった。

まだまだ厚いコートに体を埋めるようにしないとやり過ごせない季節だった。
背の高い彼に半ば身を預けるようにして、私は歩いた。私たちはともにマディだバディガイだ、という部分に共通項があり、いつかニューオーリンズへ行きたいね、と冬の日にはカリフォルニアを夢見てしまうように、実現性を持たせないまま話していた。マディつながりでストーンズの話になった。あんなにブルース好きなのに、ストーンズはまったく知らなかった。黒い曲が多いんだよねえ、でも明るくてかわいらしい曲も結構あるよ、と「She's a rainbow」を少し歌った。それはどんな内容なの?と問われて、“彼女は虹のようだ”って讃えている、どうにも好きでしょうがないというカンジかな。そう、と彼はうれしそうに笑った。それは瑠璃子さんのことだね、僕は瑠璃子さんをそんな風に思っているの。
彼は、頬に刺さる冷たい風を切り開くようにして笑った。その笑顔を見て、ああ、私たちもうすぐ離れるんだな、とアタシはおもった。こんな冬の日にはカリフォルニアを夢見てしまう、そんな風に。
その子とは何回かいいセックスをしたあと、予感的中で離れることになった。“絵に集中できなくなってしまう”それが彼のかなしみだった。そのかなしみは十分理解できた。私は泣いたけれど大いに泣いたけれど基本的には黙って、彼から離れた。あのテの予感はいつも当たってしまう。彼はちゃんと描いているだろうか。性欲にまみれた卑小な自分を否定してどうにも身動きが取れなくなっていないだろうか。

水面のゆらめきが高架に反射して、きらきらと輝いている。もう桜の花びらは浮いてない。春が少しずつ私の体を突き抜けていく。遠ざかるのを感じながら、私はいってしまった人々を思いつつ、空気の流れを見続けていた。

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2005年1月16日 (日)

【マボロシの男たち第一回】去年の男事情

そういうワケで、(どういうわけだ?)
去年の男事情は全く悲惨だった。言葉の最上の意味通り。

(例年こんなカンジという気がしないでもないが。)


《1月》
私のほぼ理想通りの男と出会い、正月三が日を共に過ごすが、遠距離の壁(新潟県在住)は乗り越えられず、あえなく撃沈。言葉のセンスがホントウによかった。偽会話をよく二人でしていた。


《2月》
結婚を前提に、と言い寄ってきた5歳ほど年下の男が一ヶ月弱で「やっぱりキミじゃなかった」と 糸冬 了


《3月》
失恋当日、かなしみのあまり出会い系チャットをウロウロしていたら、ヘンな男(U田)と知り合う。その日のウチにラブホへ行くがなにもせず。ただ話しをしただけだった。イイ感じが残る。しかし失恋の痛手は深く、吹っ切るため日替わりで男と寝た。悟りを開いた。


《4月》
ようやく仕事に支障が出ないくらい復活。ヘンな男-U田と少しずつでかけるようになる。しかしこのころから金をせびられるようになる。加えて暴力傾向が。嗚呼。


《5月》
某一流企業技術系リーマンとであう。その後、無理がたたったのか体調を崩し入院。リーマンと付き合うようになる。リーマンという職種の方とこうなったのは初めてで、「リーマン童貞」を失いました。大人になったな。その他30代半ばの土方と知り合いイイ感じになった。巨根の方でした。付き合うかどうか考えつつ。


《6月》
技術系リーマンは予想通り(?)変人デスタ。わが身の男運のなさを嘆く日々。マケネ。U田は金の他、モーニングコールまでさせ始める。完全に起こさないと(一旦起こして放置するとそのまま寝てしまうことあり)賠償金を請求される。ナンデワタシガ…。
このほかオモシロ半分にぶん殴られたり、と常軌を逸した行動が。元彼とよりを戻し始める。


《6月終わりから7月、8月》
仕事が一段落したので、一旦戦線離脱。手伝い程度だったので、今度こそはまともな職を、と再起を誓う。よきリハビリやった。

リーマン、U田、元彼、土方の他、10歳近く年下の男に惚れ込み、必死で頑張る。計5マタ。ウザくてうんざりする。辞めた後はしばらく失業保険でぶらぶらすることに。前々から興味を抱いていたフィールドワークもどきを開始。様々なアヤシゲ系団体へ出入り。電磁波被害者の会とか。そこで同じようなコト(インチキ商法の会社へ乗り込んだり、新興宗教団体へ潜入したり)をしていた探求系ちんぽ男・ミッチェルと知り合う。

同時期、仕事がめちゃくちゃに忙しいリーマンと口論が絶えなくなり糸冬 了。これを気に爛れた関係を整理しようと、U田とは縁を切った。(がその後色々と…)元彼とは徐々に距離を置き始め、さあこれで年下の彼一本で勝負!と思いきや彼の「学業に専念したい」という言葉の前に敗退…。(本当に惚れ抜いていた。)意気消沈するアタシに忍び寄るミッチェル。これ以後、とんちきでぴっぴっぴな道中が始まるとは…。この頃、元彼へ正式にヨリモドシ不可を連絡すると、ストーカーへと変貌。出待ち入り待ち自宅来襲もありマス。仕方なくミッチェルの家へ非難。トンデヒニイルナツノムシとはまさにこのこと。
結果的にこの期間は毎日のように(8月は実質毎日)セクースの明け暮れ化していた。そんな日々は初めてデスタ。愛欲にずるずるずっぽしと浸る。


《9月》
慰労もかねてミッチェルの故郷沖縄へ。ヨイトコロデシタ。またもやセクース。
毎日セクース。


《10月》
突発的な事故に遭遇。病院へ入院す。死にかけた。(上記出来事とは無関係。)

《11月》
後遺症もなく無事復活するが。爾後、療養もかねてますますヒキこもる。フィールドワークもどきは続けた。またもやリハビリの日々。これはいかんと、某百貨店の電話交換手に。人間関係のものすごさからすぐ逃亡。女ってスゴイネ。So-netブログに入会。以後ぶーぶー言いながらなんのかんのと今まで続く。


《12月》
またもや沖縄へ。いいところだよやっぱり。初夏の陽気だった。年明けから前の職場へ復帰することが決まる。2004年ちんぽの旅は無事そのオデッセイを終了した。

嗚呼、ロクなことしてませんや。最悪。

さて個別に面白かった人はまた別な機会に「マボロシの男たち」と題して記します。
お付き合いくださりありがとう。さて、今年もマタ、すこしずつやりますか。

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2004年12月17日 (金)

「一晩14回男」の思ひ出

本日は久方ぶりにものすごーく好きだった殿方にお会いしてきました。

今年夏頃お互いイイ感じだったのですが、相手の方に事情があり(別に不倫とかじゃないのだけど)お付き合いせぬママ時を過ごしてしまったのでした。

もうなにも感じないだろう、と思いましたが、やっぱり会うと、心臓をわしづかみにされる、というか、体の芯を直接捕らえられたような思いがしました。

家に帰り、なぜか思い出したのが、初体験の相手です。

知りたい人なんぞ誰もいないとは思いますが

それは私が16歳の時で、当時の彼氏は一回り以上年上でござんした。(以前チラっとこの辺は触れましたな。)

で、その時双方がともに初めてという状態でありまして。以後サルのような日々に突入するのであります。

といっても相手の年も年なので、そんなには…と思いたいのですが、これがどうしてなかなかの凄いヤツだった。

いわゆる「抜かずの3発」がリアルで当たり前

平均だいたい7回最高記録が14回(…)。

こうなると一日かけての大事業となってしまう。だから会ってもあまりでかけないという事態になる。

だいたい処女から脱却間もない頃なので、ソンナ6回も7回もされても全然気持ちイクナイわけです。(今だってつらいよ)はっきり言えば苦痛に近い。ソープ嬢は一日の業務が終わるとピストン運動によって腸を刺激される為、下腹部がぱんぱんに腫れ上がるそうです。私もそうなりました。かなり痛いっす。そんなこんなでも、『彼が望んでいるのだから…(はぁと』と今思えば我ながら麗しく思える愛護精神と奉仕の精神でコトにあたっておりました。

とはいえ(彼の名誉のため付け加えたいが)、別に体目的ってわけじゃなかったと思いますよ。私、彼と喧嘩してぶん殴って歯を折ったことがあり(すごいドキュソだな…○| ̄|_)その時彼は「お前に殺されても本望だ」と“痛い!寒い!間違いない!”なことを言いだしたりして、イカシた“世界は二人のために Everything Needs Love ”的妄想に、かなりどっぷりずっぽりと双方頭の先までつかっておったわけです。

そんな愛の日々も結局、私にもっと好きな男が出来て別れるというある種黄金パターン的な事態が生じ、終了とあいなりました。泣かれ喚かれ恨み言いわれ愁嘆場はそれなりに演じるハメになりましたが。

今彼はどうしているんだろうか…。ごめんよハニー。

と、そんなことをつらつらと思うウチに強度の鬱になりまして。「身の毛もよだつ殺人読本」を読んで心身を癒やした次第です。発狂してますね最近はコンナ感じです。

付記 今はこんなひどいことはしません。

    殿方は優しくして保護すべき存在だと認識しておりますので。

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